帯状疱疹(Herpes Zoster)とは?
板橋区や近隣練馬区の方に、帯状疱疹について解説します。
帯状疱疹は、50歳以上の方に多く見られる病気で、80歳までに約3人に1人がかかると言われています。体の片側に帯状に水ぶくれができるのが特徴で、その前にピリピリした痛みを感じることがよくあります。
顔や頭に発疹が出た場合、視力低下や顔面神経痛などの後遺症が残ることがあります。通常は3〜4週間で回復しますが、一部の方には「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼ばれる長期間の痛みが続くことがあります。
原因
帯状疱疹の原因は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスです。このウイルスは神経に潜み、免疫力が低下したときに再活性化して発症します。
治療法
抗ウイルス薬
発疹が出てから72時間以内に服用すると効果的です。
痛みのケア
鎮痛剤を使うほか、痛みが強い場合は神経ブロックが有効です。
帯状疱疹後神経痛(PHN)への対応
長引く痛みには、リリカや抗うつ剤を使用することがあります。
予防方法:ワクチン接種
帯状疱疹を予防するには、2種類のワクチンがあります:
なお、公費助成の制度もあり、詳細はこちら
1. 弱毒生水痘ワクチン(ビケン®)
- 特徴:1回接種で済みますが、効果はやや短期間です。
- 発症予防効果:51.3%
- 持続期間:8~10年
- 費用:約7,500円
- 副反応:軽度の発疹など
2. シングリックス®
副反応:筋肉痛、倦怠感など
特徴:2回接種が必要ですが、高い効果が長期間持続します。
発症予防効果:97.2%
持続期間:8年以上
費用:約42,000円

ワクチンの比較表
項目 | ビケン® | シングリックス® |
---|---|---|
効果 | 発症予防率 51.3% | 発症予防率 97.2% |
持続期間 | 8~10年 | 8年以上 |
副反応 | 軽度の発疹など | 筋肉痛、倦怠感 |
費用 | 約7,500円 | 2回分:自費:約42,000円;公費助成:約22,000円 |
予防接種の重要性
予防接種を受けることで、帯状疱疹そのものだけでなく、後遺症である神経痛のリスクを減らせます。特に シングリックス® は、50歳以上の方に強く推奨されています
詳しい情報はこちら
さらに詳しい情報は以下をご覧ください:
国立感染症研究所:帯状疱疹について
帯状疱疹ワクチンの定期接種化情報
2025年4月1日から、帯状疱疹ワクチンが定期接種化 される予定です。これにより、対象者は接種費用の一部が公費助成 されます。
💉 定期接種の対象者
✅ 65歳の方
✅ 60歳以上65歳未満で、HIVによる免疫機能障害を有する方
✅ 経過措置(2025〜2029年度)として、70歳・75歳・80歳などの方も対象
帯状疱疹は 50歳以上の3人に1人が発症 するとされる病気です。ワクチン接種で予防や重症化リスクの軽減が期待できます。
現在、「シングリックス」(不活化ワクチン)が定期接種の対象になる可能性が高い ですが、詳細は厚生労働省の正式発表をお待ちください。